ちっっさい呟き

のにょ

 オオワタツミを探したが、なんでもタマヨリヒメを追いかけて行ったとかで、周辺にはいなかった。
 探している最中、代わりにヨルムンガンドに会った。

「ドクシンさんまだ海駄目なのかよ」
「腰が引けちゃって」

 ヨルムンガンドは呆れたように言うと、突然提案した。

「……オレ様が連れてってやるよ。口の中なら良いだろ」
「中!?」

 独神が驚く間もなく、ヨルムンガンドは独神を抱き上げた。そして瞬く間に巨大な蛇の姿へと変化する。独神は大きく開かれた口の中へと包み込まれた。
 そのまま海へと向かい、深海へと潜っていく。


#小話
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のにょ

……やっちまったな。無駄使いをしないようにしようって決めたのに。本を作るために我慢しようって。
言い訳をさせて欲しい。
ロキとトールのアクスタが出品されてたら、そりゃ買うって。あれ、Wチャンスのやつだったじゃん。

超高かったけどさ、欲しかったし、買わなきゃ後悔すると思って買った。
当時欲しかったけど、当たり前に当たらなかったからね。

売る人もいるけど、こうやって買う人もいるよ。
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のにょ

気付けば、ヨルムンガンドのR小説を書いていた。
私は、異種姦好きだから……。
ヨルムン蛇だから……あの……楽しいんですね……はい。
ツチグモは蜘蛛だったから、それはそれで楽しんだけど、あれはあまり異形感を出さなかったから。
ヨルムンは異形を強めた。凄く楽しくなった。
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のにょ

ただ触るだけなら結構許してくれる。
雰囲気が危ないかどうか。

胸だろうと太ももだろうと、絶対許されない英傑と、そこそこ許されている英傑と、許されてる英傑がいる。


オオタケマルは緊急時ですら許されない。
ヌラは許されない。緊急時のみ。
コジロウも許されない。コジロウ自身も駄目だと思ってる。
ハンゾウはそこそこ許されている。
カグツチもそこそこ。
ヨルムンもそこそこ。
アカヒゲは許される。
アベノセイメイも許される。ただの興味で触ってるから。性的要素がない。実験用マウスくらいの気持ち。
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のにょ

この海の話、八千文字くらいになってた。
これ普通に短編になっちゃう。
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のにょ

自分を選んで欲しいと英傑達は願う。
しかし、その願いたちのせいで独神は、誰も選べない。

独神は決して恋愛禁止ではないが、想いが枷となっている。

人々の関心が薄れてようやく誰かを想うことができるのだ。

だからいいところまでしかいかない。
独神は自分の感情にストップをかけているから。
抱き合うくらいはできる。
口付けるになってくると、できない。線引きとしてはそのへんかなぁ。
性的な接触かどうか、だね。

だから、ラッキースケベは事故だからしょうがないけど、意思を持って触れることはダメ。
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のにょ

「あのね」

 独神が静かに口を開いた。

「サトリをあまりいじめないで」
「……承知した」

 ヌラリヒョンは反論することなく、静かに受け入れいた。

「だが、気を張ってばかりでは覚《さとり》以外にも気取られるぞ」
「その点についてはありがとう。なかなか平等にとはいかないわね」

 手を振って、ヌラリヒョンと別れた。

「ヌラリヒョンちゃんは」
「そこで別れた。暑いから涼むって」

 サトリは独神の心を読もうとしてやめた。知り過ぎて傷つくのは自分だ。覗いてはいけない深淵があることをサトリは嫌になるほど判っている。
 ヌラリヒョンと別れたその事実だけを見る。

「えー、たい焼きなのー? 暑いのに」
「かき氷の方が良かったなら一緒に行こうよ。持ってくるまでに溶けちゃうから」
「まあ、食べないわけじゃないけど」

 あまり嬉しくない選択だった。微妙なところ。好きでもなければ嫌いでもない。独神が選んだわけではなさそうなのが、余計に気に障る。周到に独神と距離を取らせてくる意図が透けて見えるようで。
 ヌラリヒョンの心の奥から聞こえてきた声を思い出す。

「こういう時こそ、主から手を離しておかねば、他の者の不満が噴出する」

 正論だった。理解はしている。でも離れがたい。だから強制的に引き剥がしに来たのだろう。
 花火まではまだ時間がある。その間、自分が傍にいては……。

「主ちゃん。……ちょっとだけ頭撫でて」

 独神はサトリをぎゅっと抱きしめた。見透かされている。サトリは唇を固く結んだ。

「アタシも出店回ってくる。主ちゃんは気にせず遊んでて。でもみんなの目が届くところだけだからね!」

 そう言い残して、サトリは立ち去った。
 一人になった独神は、ふうっと深いため息をついた。

「私が何人もいればいいのに……」

 木陰で静かに休んでいるうちに、いつの間にか眠ってしまった。
 目を開けると、大きな猫がそばにいた。

「毛布かと思ったわよ」

 独神はナバリの柔らかな毛を撫でる。

「ご主人は? 仕事?」

 返事はない。独神は海岸を眺めた。英傑たちは海で遊んでいる。

「……楽しそうで良かった」

「できるならあなたのご主人にも楽しんでもらいたいけど、難しいわね。休む方が疲れるなんて言うんだもの」
「そういえばハンゾウって泳げるのかしら。忍だもの、きっと延々泳げたりするのよねきっと」
「出来ないことを探すのが難しいわね。さすが。あなたのご主人は優秀ね。嫉妬するわ」

 ナバリは賢いが、人の言葉は話さない。
 独神の独り言をいつまでも聞いている。
 独神は、少し物足りなくなった。

「……ハンゾウ」

 虚空に向かって呟くと、すぐに気配が現れた。

「やっぱり近くにいたのね」
「監視は必要だろう」

 姿はなく、声だけが聞こえる。

「気を遣ってナバリだけ置いていたのね」
「適材適所だ」
「至れり尽くせりね。怖いくらいよ」
「少しは気分転換になったか」
「まあね。みんなが楽しそうだと私も嬉しいわ」
「貴様も傍観者だな」
「独神は裏方だから。先陣切って騒ぐのは得意じゃないの」
「よく言う」

 ハンゾウが姿を現した。

「どいつもこいつも今夜、貴様が誰を選ぶか気にしているぞ」
「知ってる。みんなで見ればいいのに。隣が二つも空いてるから」

 隣の席を英傑達が奪い合う光景が目に浮かぶ。自分を慕ってくれるのは嬉しいが、いつも心苦しかった。

「本当は誰がいいんだ」
「あなたまで探るの。いやらしいわよ」
「他意はない。お膳立てはしてやる」
「……。そういえばさっき水球で遊んでいた子が私の隣をかけて勝負してたわね」
「してたな。戯言だ」
「乗ってあげましょうか。折角だから」

 特定の誰かといたいという欲求はない。いや、抱けないというのが正しい。
 誰か一人を選んだら、どうなるか。ろくなことがないだろう。
 そんなことばかり考えてしまって、気持ちがそういう方向へ向かわない。

「少し休んだからもう一回海でも挑戦しようかな。怖いから泳げる子に頼もうかと思うんだけど、誰がいいかしら」
「オオワタツミでいいだろう。万一の時には海を割る」
「そうね」

#小話
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のにょ

サトリとヌラリヒョンがバチバチやってるの嫌いじゃないな。

もっと下心がない相手ならサトリは許しそうな気がする。
普通レベルの下心。
サトリとツチグモがバトルイメージないし。
ただ暴力ってなると、止めるけど。

取られるかもって思っちゃうと、独神を遠ざけようとするもんな。
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のにょ

水着は自分で選んでたわ。
どっちに合わせようかな。
選んだあと、褒められたって方がいいかな。
肯定される感じで
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のにょ

「其方も熱心な事だ。しかし主は息抜きで来ているのだぞ。其方が世話を焼き過ぎてはどうかと思うがなぁ」
「サトリ。心配してくれてるんだよね。でも今日は他の英傑もいるから、楽にして良いんだよ」

 独神の心配そうな言葉に、サトリは胸に大きな傷を負った。同時に、狡猾な老妖への嫌悪が込み上げる。
 こういう巧妙な心理操作が、サトリの最も嫌うヌラリヒョンの手口だった。

「もう。主ちゃんったら。アタシは主ちゃんとくっ付いていられるだけで癒しなんだよー」

 サトリは思い切り抱き着いた。それなりに自信のある胸を押し付けると、さっきまで無反応だった独神の目が泳ぐ。
 勝った、と思った。

「主も嬉しそうだな。サトリの気持ちが伝わったようで何よりだ」

 ヌラリヒョンの微笑みの奥で、嘲りの感情が渦巻いているのをサトリは読み取った。「なるほど。しかし子供っぽい甘えに過ぎぬな」という冷たい評価が聞こえてくる。
 なんとでも思えば良い。独神には触れさせてなるものか。

「サトリ。仲間同士なんだからそんなに敵視しないで」

 独神のやんわりとした諫めに、サトリは力なく腕を下ろした。普通に甘えて抱き着くだけなら、独神は受け入れてくれただろう。しかしヌラリヒョンに対する露骨な敵意は、優しい独神を困惑させるだけだった。

「そうだ。なにか買ってきてあげるわ。サトリは日陰にいて」

 独神が距離を置こうとしている。サトリの心が沈んだ。自分で自分の立場を悪くしてしまったのだ。
 その時、ヌラリヒョンが立ち上がった。

「儂も手伝おう。荷物持ちはいた方が良いだろう?」

 完璧な間だ。サトリは心底悔しがった。
 祭りの出店が並ぶ通りで、ヌラリヒョンは足を止めた。

「儂はこういうものが好きでな」

 ヌラリヒョンがたい焼き屋で足を止めた。

「好きよね。あんこ」
「年を取ると甘いものが恋しくなるのだ」

 ヌラリヒョンは店主に声をかけて、熱々のたい焼きを三つ注文する。

「先のことは儂にも非がある。ここは詫びとして、な」

 そう言いながら、さりげなく支払いを済ませた。

「そんな、気にしなくても……」
「いや、受け取ってくれぬか」

 独神に一つたい焼きを手渡した。

「ありがと。頂くわ」

 独神が小さく頬張る。

「おいし」

 その無邪気な笑顔に、ヌラリヒョンの目が細められた。
 たい焼きを食べながら歩く二人の後ろで、独神の美しさに気づいた何人かの男性が振り返った。中には、あからさまに見つめ続ける者もいる。
 その瞬間、ヌラリヒョンが何気なく独神の腰に手を回し、恋人のように寄り添った。上下に分かれた水着で露出した腰に、彼の手のひらが直接触れる。柔らかく滑らかな独神の素肌の感触が、指先から伝わってきた。男性たちはその親密な様子を見て、諦めたように視線を逸らしていく。

「すまぬ。少々強引だったかもしれぬ」
「しかたないわ。あれが一番平和的だったもの」

 独神の理解ある言葉に、ヌラリヒョンはするりと手を解いた。しかし指先には、独神の肌の柔らかさが残り続けている。

「少し、刺激が強かったのではないか」
「なにが?」

 ヌラリヒョンが水着を指差すと、独神は嬉しそうに微笑んだ。

「選んでもらったの。これが似合うよって。私もそう思ってる」

 その無邪気な喜びようは愛らしい。

「けれど、困っちゃうわね。ジロジロ見られるは」

 独神が苦笑する。

「相手がいると見せれば良いのだ。サトリの元へ戻るまで腕を組ませてもらっても構わぬか?」

 ヌラリヒョンの提案は合理的で、断る理由がなかった。

「まあ……そうね。私も、あまり目立って独神と知られるのも避けておきたいから」

 独神が自らヌラリヒョンの腕に寄り添った。鍛えられた筋肉質な腕の感触が、独神の胸や腕に直接伝わってくる。歩くたびに、二人の身体が自然に触れ合った。
 ヌラリヒョンは内心で深い満足を覚えていた。予想以上に滞りなく、これほど自然な密着を実現できるとは。独神から積極的に触れてきてくれたことで、罪悪感すら感じる必要がない。周囲の男性たちは、明らかに恋人である二人を見て、完全に諦めたような表情を見せている。
 「保護」と「身分隠し」という二重の正当化を得て、ヌラリヒョンは独神との密着した時間を心ゆくまで堪能していた。

#小話
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のにょ

サトリをお伽番にするとさ、最強のお伽番にならない?
どれだけ隠したって心は読まれるんだよ。
ハンゾウたち忍も太刀打ちできない。

太刀打ちできそうなのは、セイメイとか、夢を食べるバクももしかしたら対抗できそう。
ナギナミも神様の最高峰なので、やりようがあるかも。
マガツ、イヌガミ、イツマデ、ガシャ、あたりも怪しい。

うーん。これは本妻。
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のにょ

「なにやら楽しそうにしていたな」

 ヌラリヒョンの声が聞こえた。サトリは警戒を強める。見た目は感じのいい青年だが、とんだ腹黒である。サトリはいつもヌラリヒョンの前では気が抜けない。独神を攻撃する意思は見られないまでも、独占欲に満ち溢れており、時に強引な手段も取るからだ。

「こっちは必死だったけれどね。カグツチも途中から一人で歩こうとはしていたのよ。目が血走っていて危なそうだったけれど」
「火を呑み込む海は相性が悪いからな。死の危険に襲われながらもよくやるものだ」

 それもこれも、独神と海で遊びたかったから。サトリは勝手に心を読んでいたので知っている。カグツチの心理はいつでも単純明快なのである。目の前の大妖怪とは違って。

「お陰で私も少しだけ海には慣れてきたから。カグツチには感謝ね」
「主は優しいな」

 そう言いながら、ヌラリヒョンは独神の隣に腰を下ろした。サトリの存在も判っているだろうに、まるでいないかのように扱う。

「えー、せっかくお伽番になったんだから、主ちゃんの隣はアタシだよねー?」

 サトリはヌラリヒョンとは反対側で、独神と密着して座った。独神とは風呂の付き合いもある身だ。独神が拒否するはずがない。現に太ももが密着していても、独神は動揺することなく、ただあるがままに座っている。
 それはそれで悲しい気もするが、サトリとの接触を嫌悪していないのだから良しとしよう。

#小話
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のにょ

「(やっぱりこうなる!)」

 しかし、カグツチの心を読むと「柔らけぇ」「気持ちいい」という正直な感想の直後に「じゃねぇ! こんな時に主の身体に触るのはなしだろ!」「なんで抱き着いちまったんだオレ」「とにかくこのままじゃまずい。主を陸へ。オレもこれ以上海の中は耐えられねぇ……」と必死に状況を打開しようとする声が聞こえてくる。

「(真面目……なんだよねぇ)」

 サトリは複雑な表情で頬を膨らませた。怒りたいのに、カグツチの誠実すぎる思考に怒り切れない自分がもどかしかった。

 二人はよろめきながらも浜辺へと戻った。足が砂地に着くと、カグツチは猫のように独神から離れる。

「悪かった! ごめん! じゃあな!」

 そう言い残すと、カグツチは砂を蹴り上げながら一目散に走り去っていく。申し訳なさと、まだ収まらない衝動から逃げるように。

「あ、カグツチ……」

 独神が声をかける間もなく、赤毛の後ろ姿は浜辺の向こうに消えていった。

「(逃げた)」

 サトリは少しほっとした表情で呟いた。カグツチの心の中が手に取るように判るだけに、その必死さも理解できてしまう。

「あの子、大丈夫かしら……」

 独神は心配そうにカグツチが去った方向を見つめていた。

「火の神は主ちゃんが思ってる以上に凄いんだよ。陸にいるなら心配いらないって」

 庇ったのは不器用な誠実さに免じてだ。サトリならばいくらでも評判を下げてやれた。

「そのうち戻ってくるわよね」

 と、独神も深入りすることはなかった。

#小話
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のにょ

このシチュ、オオタケマルだったらって考えると、めっちゃ値踏みしてきそうじゃん……って思った。
胸が当たったくらいで動揺なんて一切ないじゃん。このひと。
はぁ……ひとの身体値踏みして良し悪し考えるの最低だな。でもオオタケマルって感じする。
当たってきた時の独神の反応も見ている。
弱味になる要素はあるか? 使えるか? どういう路線が良い?とか。分析してる。
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のにょ

メモだけど、少しでも書いてると楽しい。
カグツチって神様だから子供じゃないんだけど、なんなら火の神ってものすげーーんだけど、子供っぽくなっちゃうな。

欲望に負けて、相手の嫌がることはしない感じがする。
コタならチャンスかもって思うし、ヌラだって好機と思って策を練る。
ハンゾウだったらしない。
自制心の鬼。モモチはなんだ、自制心凄いはずなんだけど、ズレてるからな感覚。

誠実さで言うと、ハンゾウとカグツチが並んでしまうとは。意外な感じ。
あ、でも、カグツチだって負ける時は負ける。
でも罪悪感は持ってるし、我に返る時もある。

この話みたいに胸当たってるって時に、コタなら更に近づいてくるだろうなって思った……。
ハンゾウは全く動じないで淡々と。
ヌラは自分は気にしていませんって振りをして、そのままいる。動揺する方が変なんじゃないかって相手に思わせる。……おまえ、ずるい男だな(最推し)
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のにょ

「腰が引けてるよ、主ちゃん」
「そ、そう見える……?」

 水着を着るまでは良かったのに、海に近づこうとはしない。

「どうしたの。怖い?」
「もう心を読んだでしょう?」

 サトリは舌を出した。気になったらすぐに心を読んでしまう。

「浅いところならいいでしょ」

 手を引いて一緒にいる。足が冷たい。

「悪霊が来ても、これならすぐ判るから」
「……情けなくてごめんね」
「気にしないで」

 独神にとって、海は悪霊を連想する。悪霊は大きな船で海からやってきたのだ。独神は何度も夢の中でその場面を繰り返し見ている。海辺の村は、悪霊の脅威に負けずに逞しく生きているというのに、独神である自分が、と情けなく感じるのは仕方がない。

「それより、早く不安な顔止めた方がいいよ。じゃないと、自分がなんとかしてあげなきゃって下心持ったひとたちが狙ってるから」

 独神は、え、と浜辺を見渡した。何人かと目が合い、すぐに目を逸らされた。

「……ね? 判ったでしょ」
「みんなの心配性も困ったものね」
「そういうことにしておいてあげるけど、今日は気を付けてね。水着なんだから。触らせちゃ駄目だよ?」
「そんな私が毎日誰かに抱き着かれているような口ぶり」
「してるでしょ実際!」

 独神はふふと笑った。仕えてくれる英傑に身体に触れることを拒否しない。
 その隙が良い時もあれば悪い時もある。
 心がよめるサトリはいつも悶々としていた。

「(早く主ちゃんが私の物になればいいのに!!)」

 頬を膨らませたって、独神は笑うだけ。




「主《ぬし》!」

 カグツチが駆け寄ってきた。火の神であるカグツチは水が苦手なのだが、今回は祭りというのもあってついてきた。

「水着姿は新鮮だな! 似合ってる」
「ありがとう」

 さっそくサトリが半目で独神を睨んだが、独神は気づかない振りをした。

「泳がねぇの?」
「ええ。もう少し慣れてからにする」
「じゃあオレもいていいか?」
「いいよ。じゃあ砂で遊んでいようか」

 二人が水がこないぎりぎりのところでしゃがむのを見て、サトリはその場を離れた。今傍にいた所で、相手にはされないという判断だ。
 水が苦手な二人は砂山を作っていた。

「折角だから道を通そうよ」

 お互いに端から掘っていく。湿った砂なので危なげなく掘り続け、最後に指先に軽やかな感触に変わると、砂だらけの指が触れ合った。

「できたぞ!」

 無邪気に喜ぶカグツチに独神は小さく微笑んだ。
 カグツチは立ち上がる。

「おっし。そろそろ覚悟決めっか! な、主も!」

 独神も立ち上がり、二人はゆっくりと海へ歩を進めた。
 足先。足首。ふくらはぎ、太もも。
 腰のあたりまで使って二人は止まった。

「……カグツチ、大丈夫?」
「お、おう。当然だろ。なんかあったら燃やせばいいしな」

 海の中。当然燃えるものなどない。

「ぬ、主こそ大丈夫か?」

 独神にはまだ余裕があった。だが。

「少し怖いから手をつないでくれる?」
「しょうがねぇな!」

 嬉しそうに手を繋ぐ。少し痛いくらいに手を握ってくる。
 その時、少し大きめの波が二人に向かってきた。

「やべっ!」

 カグツチが慌てて独神に抱き着いた。水への恐怖で反射的に一番近くにいる独神に強くしがみついてしまう。
 高貴な身分ゆえに普段肌を晒すことのない独神の素肌。普段の硬い着物とは違い、水着は薄い布だけ。カグツチの胸に押し付けられた独神の胸の柔らかさ、滑らかな肌の感触が直接伝わってくる。鍛え抜かれたカグツチの筋肉質な身体に包まれながら、独神の本来の柔らかな体型があらわになる。
 めったにない直接的な肌の触れ合いに、カグツチの身体が熱くなった。

「あ……」

 独神の息が止まった。頬が一気に赤らむ。

「ぬ、主……悪ぃ、つい……」

 カグツチは慌てて離れようとする。この感触にもっと触れていたい衝動を必死に抑えながら。が、足元が不安定でまたよろめく。

「大丈夫、大丈夫よ」

 独神が優しく支えるが、その際にまた触れ合ってしまい、二人とも真っ赤になった。お互いに腰が引けながらも、支え合わなければならないという衝動で離れることができない。
 浜辺ではそんな二人をどす黒い雰囲気を振りまきながらサトリが見ていた。

「(やっぱりこうなる!)」
 


#小話
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のにょ

こんなならどう?
多分うちの本殿だと伊賀が強いのよね。
で、オロチマルなんかは嫌われてもないし、可愛がられてるけど、若干劣っていて、それを本人も不満に思ってる。

で、オオタケマルはその不満を知っちゃった、ってわけ。
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のにょ

「(独神が海に着いたと連絡がきた。てこたァ帰るまでには二刻かかる。調べるなら今だ)」


 八尋殿の正面の部屋である拝殿、その奥に独神の私室がある。オオタケマルは拝殿までしか足を踏み入れたことはない。奥の私室は招かれた者かお伽番だけが入れる。
 海水浴へ行った独神にお伽番も同行したため、今は不在のはずだ。探るには絶好の機会である。
 英傑達からの信頼が薄いオオタケマルは、まず姿を見られるわけにはいかなかった。独神の不在時に拝殿付近をうろつけば、悪事を企んでいると思われるのは当然だろう。
 機会を窺い、素早く中に入る。拝殿と私室は襖で区切られているだけなので、入室自体は簡単だった。

「(……つまんねェ部屋。幻覚でそう見せている可能性は零じゃねェ)」

 見回すと、部屋には長机、箪笥が二つ、飾り棚が一つに押し入れが一つ。押し入れには下の段に蒲団が一組、上の段には引き出しがあり、それぞれの英傑の名を記して個別に束ねられた、手紙や思い出の品々が収納されていた。

「(小まめなこった。一匹一匹に餌やって懐かせる手口か。犬の躾と変わらねェじゃねェか)」

 押し入れをさらに詳しく調べていると、奥の壁に目が留まった。

「(壁板の縁に擦れた跡がある。しかも新しい。こいつァ動かしてんなァ)」

 オオタケマルは急がず、まず壁板の四隅を軽く押してみた。右下の角が他より柔らかい。そこを起点に、ゆっくりと板を横にずらしていく。わずかな音も立てないよう、慎重に力を加えると、壁板が静かに横へ動いた。
 中から飛び出したのは蛇だった。思わず手で振り払う。

「なにやってんだよ。頭領はいないぜ」

 現れたのはオロチマルだった。蛇を使う忍である。

「悪ィ悪ィ。独神がいねェもんだからよ、護衛の抜けがねェか確かめてたんだ」
「護衛の確認で隠し場所なんて見つけるもんかよ」
「おいおい、疑り深ェなァ。だから盗賊は嫌われるんだぜ」

 きっとオロチマルは睨んだ。読みが当たったことにオオタケマルはほくそ笑んだ。

「(当たりだ。忍連中の中でも独神の信頼は相対的には低い。しかも気にしてやがる)」
「うっせぇな! 頭領は留守を俺に任せてくれてんだよ! さっさと失せろ。でなきゃ俺はあることないこと報告するかもな」

 独神との関係悪化は最も避けたいことだった。オオタケマルは肩を竦めて立ち去った。

「(留守は別の忍を配置してやがったか。だが、オロチマルといやチンケな盗賊だろ。……仲間に引き入れるって選択もありかァ? 突けそうな材料はまだまだありそうだしなァ)」


#小話
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のにょ

海水浴に来て、オオタケマルみたいないかにもヤバイやついたら面白すぎるだろ。
逆ハーだと相性悪いんだな、オオタケマル。
普通の意味で独神に惹かれてるわけじゃないからな……。
利用価値があるかどうかで…………。

そうや。
独神が留守の間に部屋とか、本殿を探ることに一生懸命になるはず!!!
そっちだなあんたは。

忍たちは護衛も大事だし、独神の秘密を守るのも大事だし、誰がどっちへ行くだろう……?

自分の本殿だといつもの人族使っちゃうんだよなぁ……。
オロチマルとか書いてあげないもんね。好きな部類なんだけどな……中身がよく判らない。軽い感じかと思えば忍だし。盗賊なんだよね、枠組みとしては。あまりその要素がゲーム内で出てないんだけど。
せっかくだから、オロチマルを出すか。
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のにょ

「主ちゃんはこっちだよね」
「主殿はこっちであろう」

 やいやい。なかなか決まらない。誰しも自分の選んだものを着てほしいから。見かねた独神。

「じゃあ私が選ぶ。恨みっこなしよ」

 あえて誰も触らなかった浴衣を選ぶ。

「水着も私が選ぶわ。みんなは楽しみにしてちょうだい」

 と言ってさらっと水着の戦争も回避。

 海へ着くと、みんなは独神の水着待ち。少し怖いくらい。独神も異様な空気に押されて着替えられず。

「私、足元だけピチャピチャするだけでいいわ」
「着ないと一緒に遊べないでしょ!」

 心が読めるくせ、独神を無理やり更衣室へ押し込むサトリ。着替えたあとはみんなに驚かれるお決まりの展開。

「(誰も触れていないようで安心した)」

 と、変な痕がなくて安心したり。
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のにょ

「海で花火大会があるんですって」
 と、独神。
 その一言でそわそわとする英傑たち。
「行、」
「行きたいよね!! じゃあ浴衣用意しよっか!!!!!!」
 独神の言葉を遮ったサトリの言葉に、弾かれたように英傑達は動いた。

「(でかした!)」

 みんなの心はサトリへの賞賛でいっぱいだ。
 独神は楽しいことは好きだが、憂い苦しむ民のことを考えてあまり祭りには積極的に参加しない姿勢を見せる。
 今回もそうだ。
「行きたいけれど、仕事が大事ね」
 と言って、行かない理由を作ろうとしていた。
 それを察したサトリが阻止したのである。


……まあ、そんなこんなで水着イベントだな。

#小話
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のにょ

ヌラリヒョンに甘えたり、ハンゾウに詰られたり、ツチグモに吊るされたり、そういうことしたい。
んで、サトリには嫌なタイミングで本音をバラされたり、外堀埋めてきてもらいたい。
追い詰められたい。
(ヌラリヒョンに甘えたいとあるが、そういう風に仕向けられているというのがポイント。ただ甘えるだけではなく、ちゃんとヌラリヒョンが仕組んでいることが大事超絶大事)
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のにょ

頭空っぽにして倫理観捨てて、逆ハー書いてると楽しいのかな。
昔書いてた自本殿がそうだね。
逆ハーだけど、独神が恋愛感情にストップをかけてる。
知ってるけど、知らない振りをしている。
うん、これが一番自分の欲に忠実でええんやろうな。
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のにょ

需要とか、構成とか、そういうの一切捨てたバンケツ話っていうと……。やっぱりヌラリヒョンとハンゾウだしたいよな。サトリちゃんも。タマモも。
……地獄みたいだな。

え~、お伽番はサトリかヌラリヒョンか、ハンゾウで~。
誰が良いだろう。
え、みんな好きだけど、どうしよう~~~。
順番にしようか。
うん。私は順番がいいな。
やっぱり色々なひとのこと知りたいし、仲良くなりたいし。
オオタケマルは……。うーん。自分の人格だとちょっと怖いな。遠くから見させて。
やりとりは楽しいと思うんだけどね。
絶対心を開かないゲーム。
それに相手が利用したいって思ってるから、わりと私、気を遣わないっていうか。楽なんだよな。
優しい顔した人の方が苦手。良い人ムーブで利用してくる人の方が現実で多いから。
今日もまたそうやって利用されて終わったし……。

「ありがとう」「おつかれさま」「助かります」「たよりになります」

全部聞きたくないのよね。口だけ感謝で絶対に動かない人ってそういう言葉めちゃくちゃ吐くけど白けるのよ。悪い言葉を使っていないから、私が何か指摘すれば私が悪くなるし。
頼りになるって思われるのホント厄介。
だから利用して良い、にしか聞こえないのよ。

ありがとう、って感謝してくるひとより、実際に行動してくれるひとがいい。
優しい人じゃなくていい。
行動で結果を出す人が好き。
そうなると有能タイプがやっぱり好きだなぁ……。
ヤシャも好きだけど、おまえさんは乙女ゲー過ぎるから扱いがむずかしいゾナ……。
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のにょ

ヌラリヒョンとは付き合いが長いから夫婦みたいな気分になっちゃうけど、楽しいのは付き合う前だよねぇ。
ハンゾウは付き合う前も後も楽しめる。
障害ばっかりだからな。
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のにょ

三年前(よりきっと前)に書いた自分のヌラリヒョンに萌えて楽しんでいる。
私は余裕があるようで、余裕のないヌラリヒョンが大好きだよ。
澄ました顔を崩してやりたいんだよ。

……ハンゾウも似たような感じだけど、こっちはちょっと違う気がするな。
ハンゾウもまた執着が凄いけど、でも、自制心も凄いんだよなぁ……。
ヌラの方が欲望に忠実。
ハンゾウは献身的。というか、自分を軽く見ているのかな。
そのせいで、身を引くことが出来る。
ヌラは、それなりに自分を大事にしてるからな。
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のにょ

これか。
今の話に足りないのは……。
地獄がない。明るいはぴはぴな話なんだよ。
だから筆が乗らないんだ……。
乗らないって言っても普通の人よりは乗ってるんだろうけど。
本当にのる時って衣食住捨ててるからな……。
それをマックスと考えると、今の数行書いたら寝る今って、最低だよ。

どうすればこのはぴはぴな話に地獄を放り込めるんだ????
放り込むな??????
そうかー…………。

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のにょ

独神が英傑の誰かの子を孕まないといけなくて、占で決める習わしだからって、占をして、んでコタロウが当選するとか?

で、死ぬほど拒否されるとか。独神に。
もう!!!!すぐに地獄にする!!!!!!

コタロウのことはなんぼでも傷つけて良いと思ってるだろ!!!!!!
うるせ~~~~~~コタロウは地獄が似合う男なんじゃ~~~~~~~~~!!!!!
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のにょ

じゃあ、どういうひとがコタロウを好きになるんだ?
共依存か?
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のにょ

心だけくれない。

ってのはいいなぁ。
大体こういうのはね、コタロウに言わせがち。
ならいっそ。……ってなるのもコタロウ。
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PROFILE

ふり~にが~としゃべってるようなところ。ネタバレにならない程度に小説の進捗を話している。あとはたまにくるってる。酒呑んで投稿する時はここ。